映画監督 飯塚健の「日々散々」

2012年10月17日 更新

第11回『ピンポンダッシュ』


ついさっき(am10:30頃)、ふくらはぎが攣って目覚めた飯塚です。

あら、随分お寝坊さんね、お気楽にも程があるぞい、なんて声もあるかも知れませんが、帰宅したのがam06:00過ぎだったものでして。

先週のコラムで、あらゆる映像作品の成り立ちについて書きましたが、その行程で言うところの「画が完璧に繋がった状態」つまり、編集+カラコレの作業が今朝コンプリートしました。後は音をのせ、聞こえのバランスをとるMA作業をしたら、完全UPです。

というわけで、山場は超えたという意味で、先週に続き、ややホッとしています。

だからってわけではないですが、実は昨日(15日)、そんな作業の合間を縫って法政大学にお邪魔しました。

学生諸君から「特別講義」を依頼されていたためです。『dクラス』という、ちょっとホットなサークルがあるんですね。どうホットかっていうと、彼らは彼らが会いたい人、或いは話を聞きたい人を講師として招き、教科書じゃ学べないコトを「特別講義」として開講する、という活動をしているんです。

光栄にも、私もそんな活動に呼ばれた一人で。なんでも、かつて私がサンクチュアリ出版より発表させて頂いた自伝エッセイ『ピンポンダッシュ』にえらく感銘を受けてくれたらしく、それはそれは純粋真摯、熱心無心に誘って頂いたので、講義なんてやったこともないし、2時間も何を話しゃいいんだ、とも思いましたが、引き受けさせて頂きました。

いやあまあ、なんていうか、まず若さに面食らいましたよね。キラキラしてるっちゅうか。同時に、自らのオッサン性がすくすく育っていることも確かに実感しましたし。

いずれにしても、みんな踏み出す一歩、そのきっかけが欲しいようでした。だから私は言いました。

「はじめの一歩に助走は要らない。その一歩が、やがて助走になればいい」って。

何かの“きっかけ”になったら、嬉しいなあと思います。写真は、そんな主催サークル『dクラス』のメンバーとの一コマです。揃いの公式ポーズは、手の形が「dに見えるからっす」とのことだったので、「いや見えねえだろっす」と伝えました。

そんなこんなも、何かの“きっかけ”になったら、嬉しいなあって思います。

話を強引に変えますが、来週月曜(22日)深夜00:20より、バナナマン・日村さん主演、TBSドラマNEO『イロドリヒムラ』第2話、私の担当回がオンエアです。酒井若菜ちゃんと日村さんのほっこりな掛け合いをご覧頂けたら、これまた嬉しいなあって思います。

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第7回『オレンジな考察』

第6回『ハングオーバー』

第5回『人はそれでも移動する』

第4回『モノガタリ』

第3回『信じるチカラ』

第2回『本気は、出すためにある』

第1回『3連チャン』

DVD情報

『荒川アンダーザブリッジ THE MOVIE スタンダードエディション』
出演:林遣都 桐谷美玲
発売日:8月8日
価格:¥3990(税込)
発売・販売元:アニプレックス
(C)2012 中村光/スクウェアエニックス・AUTBパートナーズ

筆者プロフィール

飯塚健(いいづか けん)
1979生まれ。映画監督。脚本家。小説家。主な作品に、『Summer Nude』、『荒川アンダーザブリッジ』(ドラマ・映画共に)、『REPLAY&DESTROY』、『FUNNY BUNNY』(舞台)などがある。

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