さて、オリンピックのトラック同様、真夏オジサンこと“Mr.Manatsu”が第2コーナーを曲がり順調に加速している巷なわけですが、時節柄とは無縁の職業柄、代わり映えもなく仕事に勤しむ毎日です。
だからなのか、心がやさぐれがちです。夏休みがゆえ、最近やたらと出くわす富士サファリパークのCM。(『ほんとにほんとに ほんとにほんとにライオンだぁ♪』のアレです)あまりの目撃頻度に、『近すぎちゃってどうしよう♪』と聞こえたら、『知りませんよ』『なら少し距離とればいいじゃん』と呟いてしまうようになりました。『ほんとにほんとに、終わってんな』とは、そんな私に妻が放った一言です。
いかんいかん、こりゃいかん、なんか夏っぽいコトをせにゃいかん、とは思うがしかし、〆切包囲網、囚われの身としてはそうもいかんので、夏になるちょっと前、夏っぽいコトを夏らしくしたコトを書いて気を紛らすことにします。
わたくし、4月に舞台の演出をやらせて頂いたのですが、その時の面々でプチ旅に出たのです。まあ舞台というメディアは、苦楽を共にする約1ヶ月の稽古期間と、高いお金を払って観に来て頂いたお客さんの目の前で作品を披露するという、『生』ならではの緊張感を共有するがゆえ、絆が強く育ちがちなわけですよ。
「というわけで2、3泊、伊豆方面でどう?」
「随分アバウトっすね。ちなみにいつから?」
「来週」
「……」
という超思いつきプランゆえ、スケジュールがそうそう合うはずもなく、結局揃ったのは私と妻と小林涼子(写真2:右奥)に駒木根隆介(写真2:左奥)という、よく言えば気心の超知れた、悪く言えばこれまた代わり映えのない顔ぶれだった。が、そこはさすがに息の合う面々、着くなりビール→からの温泉→豪勢な夕食withビール→からの温泉再び→スイカと花火→人生ゲームwith焼酎→温泉again……という、まるでダメ人間にでもなろうとするかのような、最高自堕落ループをなんの疑問もナシに繰り返し、遊覧船に乗ってWAO! 魚を釣り上げてWAO! ボーリングでストライク出してWAO! ガーターでもWAO! とWAO!WAO!言いながら『怪しい少年少女博物館』なるスポットに出掛けたりと、あっという間に迎えた最終日。“ねちゃん”こと駒木根くんが衣装合わせのため、一足先に東京に戻らなくてはいけない事態になった。
そうして最寄り駅まで送り届けたのだが、電車の発車時刻まで40分ほどあった。だったら何か食べようぜ、と蕎麦屋へ立ち寄った。が、人気店なのか店内は混雑しており、ねちゃんの前に“天ざる”が届いたのが発車時刻の10分前。「監督、俺本気出しますよ」とねちゃんはマッハで天ざるを平らげ、発車1分前にホームに駆け込んだ。
あんなに早く天ざるを食べる人間を見ることは、後にも先にもこれきりだろう。
DVD情報
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『荒川アンダーザブリッジ THE MOVIE スタンダードエディション』 |
筆者プロフィール
飯塚健(いいづか けん)