“1990年のアントニオ猪木”と“1990年の橋本真也”がPlayStationシリーズの新CMで復活!

  • 更新日:2012年11月15日

 ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンは,PlayStationシリーズの新TVCM“PlayStation Vita「ツイてるパック篇」”と,“PlayStation 3「大作ソフトがゾクゾク篇」”を,本日(11月15日)より全国で順次放映開始すると発表した。
 この2種類のTVCMでは,新日本プロレスの東京ドーム大会「'90スーパーファイト IN 闘強導夢」(1990年2月10日)のメインイベント アントニオ猪木&坂口征二 vs. 橋本真也&蝶野正洋の直前に行われたインタビュー映像が使用されている。



 ツイてるパック篇で使用されているのは,ガウン姿のアントニオ猪木氏がレポーター(佐々木正洋氏)からの「もし負けることがあれば,勝負は時の運ということでは済まないと思いますが」という質問に対し,「出る前に負けること考えるバカがいるかよ!」と一喝した名シーンである。
※ももいろクローバーZのライブにおいて,メンバーの玉井詩織さんが同様の言葉を叫びながらレポーター(主に清野茂樹氏)をビンタするシーンが定番になっているが,その元ネタがこれ


 今回のCMでは,リポーターの質問が「『みんなのGOLF 6』とメモリーカードがセットになってお得なPS Vita スターターパックは買い時か」という質問に差し替えられており,猪木氏の回答もまた,「今買わねーバカがいるかよ!!」に変更されている。猪木氏のセリフは,今回のCMにあたって猪木氏本人がアテレコしたものだ。
 ちなみに,完成した映像を見た猪木氏は,「思わず,実際のセリフを言ってしまいそうになりました」とコメントしたほか,当時,上記の言葉が飛び出したときの心境について「負けることなど一切考えていなかったので,思わず出た言葉です」と語ったそうだ。
 1990年当時,参議院議員でもあった猪木氏は,プロレスラーとして第一線から遠ざかり気味で,その去就が取りざたされていた。つまり,レポーターの質問には,もし負けることがあれば世代交代――すなわち引退――もあるのでは? という意図が込められていたのだろう。それを敏感に察したからこそ,前述のような反応になったのではないかと思われる(坂口氏はこの試合の翌月に引退)。




 一方,大作ソフトがゾクゾク篇では,橋本&蝶野組へのインタビューの模様が使用されている。
 こちらは,リポーターが「黄金タッグとのメインイベントを直前に控えた二人ですが,どう戦いますか?」と質問すると,橋本氏が「時は来た。それだけだ」と答え,隣の蝶野氏が思わず吹き出しかけるという,プロレス史に残る屈指の名(迷)シーン。


 CMでは,質問が「大作ソフトが続々出ますが,PS3は今が買いどきでしょうか?」に変更されているが,橋本氏のセリフは当然ながらそのまま使用されている。
 なお,猪木氏は今回の収録後,橋本氏との試合を振り返り「もう1度試合はしたくないなぁ」と語ったという。自分より先にこの世を去った弟子から受けた,あの重いキックの衝撃は,きっと猪木氏の記憶の中に今も刻まれているのだろう。




 ちなみに,橋本氏の長男であり,亡父が立ち上げた団体の流れをくむZERO1を中心に,現役のプロレスラーとして活躍中の橋本大地氏は,このTVCMを見て以下のようなコメントをしている。


TVCMを拝見した瞬間は、思わず笑ってしまいました!
父の有名になったあのセリフ「時は来た!」は、伝説の試合となった一戦の直前に生まれた言葉です。
あの全盛期時代の父の雄姿を今、TVCMを通して見れるなんて息子の僕としては嬉しい限りです。
プロレスファンの皆さんにも喜んでもらえれば!


 橋本大地氏が生まれたのは,1992年4月13日のこと。つまりこの試合が行われた,約2年後のことである……。


 さて,SCEJはこの二つのTVCMについて,「今がまさに買い!であるプレイステーションをアピールするとともに、ゲームとともに過ごす年末年始をストロングスタイルで大いに盛り上げてまいります」としている。
 しかしそもそもストロングスタイルというのは(以下略)


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※この記事は、4Gamer.netより提供された情報をもとに、テレビ朝日が改変・編集し掲載しています。元記事はこちら

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