裏話も飛び出した「スーパーダンガンロンパ2」の発売記念イベントをレポート。グッドスマイル&カラオケの鉄人カフェとのコラボも発表

  • 更新日:2012年7月26日

 スパイク・チュンソフトは,7月26日発売のPSP用ソフト「スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園」の発売を記念した発表会を,東京・秋葉原のグッドスマイル&カラオケの鉄人カフェにて開催した。この発表会では,開発スタッフと声優陣によってスーパーダンガンロンパ2の制作にまつわるトークが繰り広げられたほか,期間限定で同タイトルのコラボレーションカフェがオープンすることもアナウンスされた。



※PCサイト


 開発スタッフのトークコーナーには,以下の5名が登壇した。

スパイク・チュンソフト プロデューサー 寺澤善徳氏
スパイク・チュンソフト アソシエイトプロデューサー 齊藤祐一郎氏
スパイク・チュンソフト シナリオ 小高和剛氏
スパイク・チュンソフト ディレクター 菅原隆行氏
サウンドプレステージ 代表 サウンドコンポーザー 高田雅史氏


 トークの最初のお題となったのは,なぜ今回,南の島が舞台なのかについて。齊藤氏曰く,そのヒントとなったのは,モノクマのボイスを演じる大山のぶ代さんが,前作の収録時に南国が好きという話をしていたことにあったそうだ。そこから開発スタッフの間で話が膨らみ,今回は“絶海の孤島”である南国の島を舞台とすることで,“閉鎖的”と“開放的”という相反する要素を用い,新たなチャレンジをしたと小高氏は説明する。

  • 齊藤祐一郎氏
  • 小高和剛氏

 新キャラおよびキャストのチョイスに関しては,シナリオを担当する小高氏が前作以上に深く関わったとのことで,齊藤氏は「プレイヤーに,より驚きを与えられるのではないか」と話す。寺澤氏は「何人かのキャスティングには小高の趣味が反映されています」と笑っていたが,当の小高氏は,前作で声優の演技に感嘆したエピソードを披露し,「今回は,もっとこういう人に演じてほしいという思いがありました」と述べていた。


寺澤善徳氏


寺澤氏曰く,スーパーダンガンロンパ2のキャスティングにはシナリオ担当の小高氏の趣味が反映されているという


 音楽については,舞台に合わせて南国風の楽曲が多くなった一方で,前作の楽曲のアレンジバージョンもあるそうだ。開発チームからの作曲のオーダーは,「ちょっとあせるシーン」といったように大まかなだったとのことだが,「そのほうが楽」と高田氏は話す。また高田氏は気分が乗ってくると次々に曲を作るタイプだそうで,やり取りをしていた菅原氏は「高田さんが気持ちよくなるようなメールの文面を心がけました」と話していた。
 なお,CD3枚組で全102曲を収録している本作のサウンドトラックは,2012年8月31日に発売予定。価格は未定だ。ちなみに102曲すべてに曲名がついているのだが,その発想の源は,菅原氏曰くWikipediaとのことだった。


高田雅史氏


 システム面は,前作で好評だった部分を中心に,「ハイスピード推理アクション」をよりブラッシュアップ。菅原氏は学級裁判の「ノンストップ議論」を例に挙げ,今作では相手の意見を「論破」するだけでなく,「賛成」を加えることで推理の幅を広げたと説明する。
 さらにスピード感の演出にも力が入っており,今作では前作の約5倍となる1000以上のカメラワークを駆使しているとのこと。楽曲が切り替わるポイントなどにもこだわっており,前作以上の臨場感が楽しめるという。


菅原隆行氏


 また今作では本編をクリアしたあとのモードの一つとして,作家の成田良悟氏が書く前作のIFストーリー「ダンガンロンパIF 希望の脱出装置と絶望の残念無双」が用意されている。 寺澤氏と小高氏は,これが傑作に仕上がっていると絶賛。会場では,「(ダンガンロンパファンの)皆さんが思い描くIFストーリーの中の一つとして楽しんでください」という,成田氏からのメッセージが披露された。  コーナーの最後には,登壇した5名のスタッフが,スーパーダンガンロンパ2について,「単なる続編ではない」「ゲームにしかできない表現を追及した」「ボリュームもすごいが内容も濃い」とあらためてセールスポイントをアピール。2012年7月26日の発売に期待してほしいと話し,締めくくった。



 続いてのコーナーには,スーパーダンガンロンパ2にキャスティングされた,緒方恵美さん岸尾だいすけさん荒川美穂さん三森すずこさんの4名の声優陣が登壇した。

 最初の質問は,それぞれが演じたキャラクターに関して。緒方さんは,狛枝凪斗について,「一言でもしゃべるとネタバレになってしまうので,何も言えないんです」と前置きし,「演技の幅を決めるのも大変で……だから,収録現場では余裕がなく,一生懸命やっていました」と苦労を話す。


狛枝凪斗役を演じた緒方恵美さん


 岸尾さんは,九頭龍冬彦について「第一印象は“可愛いヤツ”でしたが,実際に演じてみるとそうでもなく,自由にやらせてもらいました。自分にピッタリだったと思います」とハマリ役だったことをアピール。

 また荒川さんは,ソニア・ネヴァーマインドについて「王女ということで,気高くワガママな感じを想像していたのですが,実際は素直で生真面目。ギャップのある可愛い子で,個人的にも好みです」と話していた。


九頭龍冬彦役を演じた岸尾だいすけさん


 三森さんは,西園寺日寄子を「和風美少女」と表現する一方で,「性格がひん曲がっていて,人間の嫌な面が出ているので,自分とは違うと思いたいです」と本音を漏らす。その発言に対して,齊藤氏と小高氏は,「そういう女の子を三森さんが演じることでマイルドになり,“許せる”キャラになりました」と感想を述べていた。


西園寺日寄子役を演じた三森すずこさん


 続いての質問は,演じる上で留意したポイントについて。緒方さんは,今回,ゲームのキーパーソンとなる狛枝を演じるにあたり,最初にシナリオのプロットすべてに目を通したと話す。しかし,そのボリュームの多さから理解するまでにかなりの時間を要したとのことで,「プレイするうえでは,やり込み要素に繋がって面白いんじゃないでしょうか」とコメント。続いて,自身が演じた前作のプレイヤーキャラと,今作の狛枝との名前のつながりについて言及しようとしたが,齊藤氏と小高氏に止められていた。

 岸尾さんは,九頭竜の可愛い容姿なのに極道というギャップに配慮したと話す。また声を張る演技が多いので,喉の調子にも気を使ったとのことだ。
 荒川さんは,ソニアが使う古めのギャグの元ネタが分からず,演技のうえで戸惑ったという。一方,三森さんは,日寄子の品のない言葉や,誰かを罵倒したりするシーンを演じることについて,「普段の自分の日常と違って楽しかったです」と話していた。ちなみに小高氏いわく,三森さんの罵倒は「気持ちいい」とのことである。


ソニア・ネヴァーマインド役を演じた荒川美穂さん


 コーナーの最後には,4名の声優陣がスーパーダンガンロンパ2を実際にプレイすると宣言。とくに緒方さんは,もう第2章の途中まで進めているとのことで,一度シナリオを読んでいるにも関わらず驚きの連続だと感想を述べ,ぜひプレイして同じ思いを抱いてほしいとアピールしていた。


会場では,日向 創役の高山みなみさん,モノミ役の貴家堂子さん,モノクマ役の大山のぶ代さんからのボイスメッセージも披露された


 発表会のエンディングでは,齊藤氏から,グッドスマイル&カラオケの鉄人カフェとのタイアップで,「スーパーダンガンカフェ 真夏の絶望トロピカル」を,2012年7月26日から8月26日に開催するとのアナウンスがあった。期間中,店内にはダンガンロンパシリーズのゲーム資料展示コーナー,物販コーナー,モノクマとの撮影コーナーが設けられる。





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※この記事は、4Gamer.netより提供された情報をもとに、テレビ朝日が改変・編集し掲載しています。元記事はこちら

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