「三國志12」のWii U版は,PC版からどう変化したのか? 数少ない“Wii U GamePadの試遊台”という点でも要チェック

  • 更新日:2012年9月21日

 東京ゲームショウ2012のコーエーテクモブースには,2012年12月13日にリリース予定の「三國志12」(Wii U / PlayStation 3)がプレイアブル出展されている。三國志ファンならご存じのとおり,これらは2012年4月20日にリリースされたWindows PC版からの移植作だ。

 移植に伴い細かなバランス調整なども行われているようだが,それよりも気になるのは,インタフェースがゲームパッド向けに変更されている点だろう。とくにWii U版に関しては,液晶タッチパネルを搭載した“Wii U GamePad”に最適化されているというのが興味深い。さっそくWii U版をチェックしてみたので,PC版からの変更点を中心にプレイフィールを紹介したい。




 まず,PC版のマウス(またはタブレットのタッチパネル)によるインタフェースを,ゲームパッド向けに変更するとなると,任意の座標を直感的にポインティングできなくなることによる不便さが気になるところ。
 実際にプレイして確かめてみたところ,たしかにアナログスティックによるカーソル移動はマウスの操作にはかなわないものの,代わりにゲームパッドの各キーには“部隊選択”や“秘策発動”などのコマンド類がショートカット登録されており,慣れればストレスなく素早い操作が可能になりそうだ。インストラクションカードの画像を掲載しておくので,PC版の経験者はプレイの様子を思い描いてみるとよいだろう。



 続いて,“Wii U GamePad”のタッチパネル液晶だが,ここにはTVモニタと同等の映像情報が表示される(厳密には解像度が若干異なる)。その気になれば,Wii U本体の電源オンからゲームプレイ,そして電源オフまでの一連の流れを,TVモニタを一切見ずとも可能とのこと。据え置き機のゲームとしては,なかなかユニークだ(Wii Uではそれが当たり前になっていくのかもしれないが)。
 取材時にお話を聞いた同作のプロデューサー 北見 健氏も,「Wii U GamePadだけでプレイが完結する遊び方を想定したタイトルは,もしかすると今後増えるかもしれませんね」と,新しいハードの可能性に注目しているご様子。



 なお液晶ディスプレイのタッチ操作は,スライドによる「画面のスクロール」のみ対応している。どちらかというと「ドラッグによる範囲選択」などもできると嬉しいなあと感じたので,北見氏にそのことを尋ねてみた。対する回答は,仮にタッチ操作での細かいポイント指定が求められる仕様だと,ミスタッチしてしまった際にストレスとなりやすいため,若干アバウトな操作でも支障のない仕様に決めたとのことだ。


 北見氏によると,今回はPC版からコンシューマ版への移植ということで,プレイ時のハードルを上げないことを目標の一つに掲げていたそうだ。ユニットの普段の操作をAIに任せつつ(“委任”コマンド),介入したいときだけプレイヤーが割り込みで操作できるという仕様になっており,そういった手軽さを今後アピールしていきたいと述べていた。コンシューマ機へ移植される三國志12がどのように受け入れられるのか,今後の動向に注目したい。


 最後に少々余談になるが,今回の東京ゲームショウ2012において,Wii Uの出展タイトルはかなり少なかったりする。「コーエーテクモブースに行けばWii U GamePadに触れられる」というのは,一般公開日に来場予定の人は覚えておいて損はないだろう。



※PCサイト


※この記事は、4Gamer.netより提供された情報をもとに、テレビ朝日が改変・編集し掲載しています。元記事はこちら

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