[E3 2012]ハリー・ポッターのJ.K. ローリング氏が手がける体感ゲーム「Book of Spells」、PS3の新たな周辺機器「Wonderbook」第1弾タイトルとして登場
- 更新日:2012年6月5日
Sony Computer Entertainmentは、E3開幕前日となる現地時間の2012年6月4日に開催したプレスカンファレンスにて、PlayStation 3専用の新たな周辺機器「Wonderbook」と、その第1弾対応タイトル「Wonderbook: Book of Spells」を発表した。
本の形を模した「Wonderbook」は、AR(拡張現実)の技術を採用した周辺機器で、PlayStation Eyeと組み合わせることで、あたかもプレイヤー自身が物語の世界に飛びこんだかのような体験ができるというもの。
その第1弾タイトルである「Book of Spells」を手がけるのは、「ハリー・ポッター」シリーズの著者であるイギリスの作家J.K. ローリング氏。本作は、ローリング氏がWonderbook専用に書き下ろした物語を元に、SCEワールドワイドスタジオ ロンドンスタジオが共同制作を行っているという。
物語の世界観はハリー・ポッターシリーズと共通しており、シリーズのファンにはおなじみの「燃えよ(Incendio)」、「浮遊せよ (Wingardium Leviosa)」や「武器よ去れ(Expelliarmus)」といった魔法が多数登場。
また、本作のタイトルになっている「Book of Spells」は、200年以上前にミランダ・ゴショークによって執筆された高度な魔法の教科書で、ホグワーツ魔法魔術学校の図書館の立ち入り禁止区域に保管されている――という設定だ。
さらに本作では、PlayStaion Move モーションコントローラを「魔法の杖」として使用でき、決まった軌道に沿って振ることで、さまざまな魔法を発動させられる。
カンファレンスのステージでは、本作の実機デモが行われた。ある場面では、ゲーム画面に映ったWonderbook(=Book of Spells)の上に、ポップアップ絵本のように家のジオラマが表示され、プレイヤーがWonderbookを回転させることで、中の仕掛けが動き出す様子が紹介された。
また別の場面では、ドラゴンの吐いた炎でBook of Spellsが燃やされてしまうが、真っ黒に煤けた本をプレイヤーがこすることで、煤が綺麗に落ちるといった仕掛けも登場。ARの特徴を活かした、さまざまな遊びが楽しめそうだ。
物語の内容としては、呪文にまつわる愉快な逸話や、読者が立派な魔女や魔法使いになるための難問などが用意されているとのことで、呪文をうまく使いこなせるようになれば、各章の終わりに新たな物語が登場するという。
E3 2012 Wonderbook: Book of Spells トレイラー
本作について、J.K. ローリング氏と、SCE代表取締役 社長 兼 グループ CEOのアンドリュー・ハウス氏はそれぞれ以下のようにコメントを寄せている。
J.K. ローリング氏:「『Wonderbook: Book of Spells』は、マグル(※ハリー・ポッターシリーズにおいて“人間”」を意味する単語)が実際に手にすることのできる、本物にもっとも 近い魔法の書です。創造力に富んだSonyの制作スタッフと魔法の呪文やその由来の物語を、現実の 世界で体験できるようにしていく作業は本当に楽しいものでした。Wonderbookは、ほかでは味わえない 読書の体験を提供してくれる特別な作品です。」
アンドリュー・ハウス氏:
「Sony、とくにSCEとJ.K. ローリング氏のパートナーシップのもと、このようなすばらしい作品を提供できることについて大変うれしく思います。これは、世界で最も優れたエンタテインメントブランドのひとつと、史上最も成功を収めている児童文学を融合させることで実現した作品です。『Wonderbook: Book of Spells』は、物語における変革を象徴しており、プレイステーションの技術で『ハリー・ポッター』の世界観をまったく新しい形で実現できたことをとても光栄に思っています。」
「Wonderbook:Book of Spells」は2012年11月に欧州で、同年12月に北米で発売し、そのほか地域でも順次展開していく予定だ。ハリー・ポッターシリーズの魔法を実際に使ってみたいと考えたことのある人や、J.K. ローリング氏の新たな物語を待ち望むファンは日本には少なくないはず。日本版の発売が待ち遠しいところだ。
※この記事は、4Gamer.netより提供された情報をもとに、テレビ朝日が改変・編集し掲載しています。元記事はこちら