May’n
08年のTVアニメ『マクロスF』で歌姫シェリル・ノームの歌を担当し大ブレイクして以降、数々の楽曲がヒット。今年は日本をはじめアジア、ヨーロッパ、アメリカを回るワールドツアーを成功させたMay’n。2ヶ月連続で配信リリースとなった、『アオゾラ』『Mr.Super Future Star』の2曲について、ライヴにかける想いなどうかがいました。
Q:まずアニメ『BTOOOM!』のエンディングテーマとして好評、バラードナンバーの『アオゾラ』についてですが。
May’n:アルバムの中でバラードを歌うことはありましたが、曲単体でバラードを発表するのは久しぶりです。アニメ『BTOOOM!』は過激な内容の作品ですが、登場キャラクターのバックボーンには、それぞれ切なく悲しいストーリーがあり、中でもヒミコというキャラクターは、特に闇を抱えていると原作を読んで感じました。そんな登場人物達が抱える想いや葛藤を歌詞に込めて歌っているので、アニメを観た後、その世界観にひたりながら聴いてもらえたらうれしいです。
Q:切ない曲調と『アオゾラ』という爽やかなタイトルとのギャップがいいですね。
May’n:青空って誰でも見ることができるもので、爽やかなイメージや光を感じると思いますが、そんな青空すら見たくないと、自分から目を背けてしまうような気持ちもあるのです。特にヒミコの葛藤を、上手く表したタイトルだと思います。
Q:歌とピアノだけのパートもあって、歌声の魅力も伝わる楽曲ですね。
May’n:はい。ちょっとした息づかいも聴こえてくるようなパートもあります。バラードを歌うときは、いつもは誰かに想いをダイレクトに伝えるような歌い方が多かったのですが、今回は自分の中で想いを噛みしめるような歌い方をしました。ファンクラブイベントで歌ったときも、みんなジッと聴いてくれていました。
Q:そして、もう1曲の『Mr.Super Future Star』は真逆のアップテンポのナンバー。これはゲーム『エクストルーパーズ』の主題歌ということですが。
May’n:ゲームの舞台が学園なので、その青春な感じと、敵を倒したときの爽快感をイメージして楽曲を制作しました。私が今まで歌ってきたアッパーの楽曲は、ガッツのある男らしいものが多かったので、こういう青春っぽいロックは初めてじゃないかな。今までとは違ったものを感じていただけると思います。
Q:歌詞は、すごく前向きですね。
May’n:歌詞は、1番星を目指してとにかく前を向いて突き進もう!というものです。私自身も立ち止まっている暇があったら前に突っ走ったほうがいいと思う性格なので、そこはすごく共感しながら歌うことができました。みなさんもこれを聴いて、1番星を目指して頑張ってほしいです。それと、ツアーでもひと足に披露させていただいていたのですが、毎回みんなノリノリで盛り上がってくれて、すでにライヴでは欠かせない楽曲になっています。
Q:ゲームのタイアップ曲とのことですが、ゲームはお好きですか?
May’n:やってもパズルゲーム系で『ぷよぷよ』とかを、移動中にスマホでやったりするくらいです(笑)。『モンスターハンター』は周りの友達がやっていて「やろうよ!」って誘われるので、興味はありますがまだ手を出せていません。『エクストルーパーズ』は、レコーディングの後にプレイさせていただいたのですが、ゲーム不得意の私でさえもゲームをやった気になれるくらいわかりやすくて、爽快感を味わえるのでオススメです!
Q:May’nさんと言えば、今年は他にもアルバム『HEAT』やシングル『Chase the world』のリリースもあり、日本国内をはじめ、ロスやサンフランシスコ、中国、ドイツ、フランス、韓国、香港など海外公演を含むワールドツアー“May’n WORLD TOUR 2012「ROCK YOUR BEATS」”の開催もありました。振り返ってどんな年でしたか?
May’n:本当にライヴ三昧の年でしたが、特に海外に行くことも多くて。ツアー以外にイベントでもたくさん行かせていただいて、今まで以上に海外のファンが近くに感じられた1年でした。ライヴの反応は、どの国も日本と変わらず熱狂的で、音楽でこんなにも繋がることが出来るんだ!と実感しました。
Q:May'nさんは、ライヴを「ライ部」、観客を「部員」と言っていて。ファンは、そういう部活設定も楽しんでいるようですね。
May’n:6〜7年前に始めたブログがきっかけで、その頃は食べ物のことばかり書いていて…「今日も食べ過ぎて、デ部(デブ)部長になっちゃいました」とか、そんなことを書いたのがきっかけだったと思います(笑)。部活設定は海外のファンにもけっこう浸透していて、ツアーで行ったヨーロッパやアメリカでも「部長〜!」って呼ばれたり、台湾では「部長コール」が起こって、本当にうれしかったです。
Q:そんなMay’nさんのライ部ですが、来年は3月2日に日本武道館で“May’n Special Concert 2013「MIC-A-MANIA」”を開催しますね。
May’n:約半年間に渡るワールドツアーを終えて改めて感じたのは、自分が伝えたい想いを音に込めてしっかり届けるのが、やはりいちばん大事だということです。昨年や一昨年の同時期に行ったSpecial Concertは、魅せることに意識が向かっていたところがあって…今回ももちろん魅せる部分もありますが、しっかりマイクを握って一人一人にしっかり歌を届けるという部分も頑張りたいと思っています。
Q:「MIC-A-MANIA」(マイカマニア)というタイトルは、ちょっとヒップホップっぽいなと思いました。
May’n:はい。付けたときは、自分自身が音のことばかり考えているマイク・マニアで、その音に想いを込めるというような意味で付けました。ヒップホップや、R&Bの語源にも結びつけました。
Q:ヒップホップ/R&Bも聴くのですか?
May’n:昔から今もずっと好きなのはジャネット・ジャクソンです。私の好きなアーティストって安室奈美恵さんもそうですが、一つのジャンルに括れないところがあって。もはやその人自身が一つのジャンルみたいな。それがアーティストだと思うし、私もそうやって自分だけの音楽を作っていきたいと思っています。
Q:ちなみに最近買ったCDはどなたのですか?
May’n:いちばん最近は「さかいゆう」さんです。男性ボーカルものはあまり聴いていなかったのですが、ここのところはよく買っていて。さかいさんは、声がすごく好きです。作詞作曲から編曲、楽器もいろいろ演奏できると聞いていますし、マルチにやれるところに憧れます!私もそんな風に音楽をやれたらいいなって思います。
Q:では最後に来年の展望を!
May’n:日本では47都道府県ツアーをやるのが当面の目標です。今年のツアーは海外と国内合わせて34公演で、私史上最長だったのですが、まだ行けていない国はもちろん、国内でも行けてない地域がいっぱいあるので、少しずつでも地図を塗りつぶしていけたらと思います!「会いたい」と言ってくれる人がいるのなら、国内とか海外とか意識することなく、自らの足で会いに行く活動を引き続き行っていきたいです!
(取材・文/榑林史章)
≪ライヴ情報≫
◆May’n Special Concert 2013「MIC-A-MANIA」◆2013年3月2日(土)@日本武道館
※詳細は公式サイトで!
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Mr.Super Future Star
May’n
2012/11/22[配信限定]
\250(税込)
FlyingDog
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アオゾラ
May’n
2012/10/[配信限定]
\250(税込)
FlyingDog