BENI
CMでのおしゃれすぎるマッチ売りの少女役が話題のBENIが、大ヒットしたカヴァー・アルバムの第二弾『COVERS 2』を11月7日にリリース。EXILE、桑田佳祐、斉藤和義、MONGOL 800など意外性あふれる楽曲を英語詞でカヴァーした、この冬注目の1作になっている。
Q:CMでおしゃれすぎるマッチ売りの少女役が話題になっていますね。
BENI:CMのことは、いろんな人からすごく言われます(笑)。CMって出る機会があまりないし、ああいう小芝居みたいなのも初めてだったのでちょっと恥ずかしくて。友達にからかわれてますよ(笑)。
Q:そんなBENIさんと言えば、大ヒット作『COVERS』ですが。『COVERS 2』は、「第2弾を早く聴きたい!」というリスナーの期待に応えた作品になりましたね。
BENI:はい。実は『COVERS』の制作のとき、『COVERS 2』を出すことを前提に選曲をしていたんです。と言うのも、2012年は『COVERS』一色にしたいという気持ちがあって。前作は3月のリリースだったので春っぽさを意識して、今回は冬っぽさを感じてもらえる選曲にしたくて。そういう作戦って言うか(笑)。
Q:その作戦は大成功でしたね!
BENI:そうですね(笑)。でも、ここまでたくさんの方に「もっと聴きたい!」と思ってもらえるとは想像してなかったし、ここまで幅広い人達に届くとも思ってなくて。そこは自分でもビックリでした。
Q:冬らしい曲の代表としては桑田佳祐さんの『白い恋人達』と、山下達郎さんの『クリスマス・イブ』がありますね。
BENI:『白い恋人達』は、ウィンターなソウルバラードという仕上がり。それに対して『クリスマス・イブ』は、今っぽいエレクトロのビート。どの曲も懐かしさと同時に新しさも感じられるハイブリッドなサウンドになっていて、そこれはこのアルバムの聴き所のひとつでもありますね。
Q:斉藤和義さんの『歌うたいのバラッド』は意外でした。
BENI:よくそう言ってもらえます。原曲の世界観と私自身とにギャップがあるので、最初はどうなるんだろう?って自分でも思いました。でも実際に歌ってみて、この1枚の中でもお気に入りの1曲になったし、この『COVERS』というシリーズのコンセプトを象徴するものにもなりました。ボーカリストとしてみんなに歌を届けたい、声を届けたいという強い意志を、ラブソングとして表現した曲なのですが…まさに『COVERS』を歌ってる私の気持ちだ!と思って。自分のすごく深いところと向き合うことができて、また違った自分を発見できたし、より歌を好きになれました。とても大切な1曲です。
Q:スピッツの『チェリー』やMONGOL 800の『小さな恋の歌』といった、バンドものの曲もいくつかありますね。
BENI:その2曲は、意外性がある分すごく苦戦しました。『小さな恋の歌』はアレンジをR&Bっぽくしたのですが、メロディーとリズムが自分の中にはまったくなかったものなので、慣れるのに少し時間がかかりましたね。あと、ほとんどの英語詞を私自身で書いているのですが…みんなが知ってる「ほ〜ら〜響け恋の歌」という印象的な歌詞を、どう英語の詞にしたらいいんだろう?ってすごく悩みました。それは、どの曲もそうなんですけど。
Q:『チェリー』のサビの「あいして〜る〜」のところが「アイ・ラヴ・ユー」という歌詞になってて。意味もメロディーとのハマりもばっちりで、すごい!と思いました。
BENI:そうそう!たまにそういう奇跡的にハマるものがあると、キター!って感じで、すごく気持ちいいんですよ。ただそういうのは、なかなか出て来ないので大変なんです(笑)。
Q:英語詞の制作は、原曲で伝えていることをBENIさん流に解釈して言葉を置き換えて行く作業ですか?
BENI:原曲には日本ならではの感覚や文化が込められていて、英語に直訳できない表現もたくさんあるんです。それを自分の中で消化して、微妙にニュアンスを変えたり置き換えたり、妄想して考えました。映画の字幕を考えるのに近いかもしれないです。こういう歌詞は、英語と日本語の両方を母国語とする私ならではかもしれないって思います。だからこそ、訳詞は自分でやりたかったんです。
Q:今回BENIさんが、いちばん入れたかったのはどの曲ですか?
BENI:ASKAさんの『はじまりはいつも雨』です。私の父親はアメリカ人なのですが、チャゲアスさんの大ファンで、特にこの曲は家族でカラオケに行くといつも父が歌うし家でもよく流れてて、気づいたら私も大好きになってました。だから私にとって、お父さんとの思い出ソングなんです。英語詞にしたことで、お父さんも歌詞の内容をフルに理解して楽しんでもらえると思うので、その点ではちょっとした親孝行になったかなって(笑)。前作同様、世代や性別、シチュエーションを問わず広く聴いていただける作品になりました。まずはその曲のいちファンとして、その曲のメッセージやパワーをちゃんと出し切れるように意識して。でも自分らしさとか私じゃなきゃ出せない要素やポイントもしっかり押さえつつ、どの曲も一生懸命レコーディングしたので、たくさんの方に聴いてほしいです。
Q:『COVERS 2』と同日には、『COVER GIRL』というアーティストブックも発売。こちらはどんな内容に?
BENI:『COVERS 2』の各曲を表現した写真や、原曲を歌ったアーティストの方々からいただいたコメントや対談も掲載されているので、これを観ながら聴けばまた違った聴き方ができると思います。他にも私のお気に入りのファッションやヘアメイク、今まで出したことのない自宅のインテリアの写真など、プライベートがたくさんが詰まった1冊です。『COVERS』と『COVERS 2』、そして『COVER GIRL』を1セットとして、ボーカリストとしてのBENIを楽しんでください。
Q:あと、NE-YOの全米NO.1ヒット曲『レット・ミー・ラヴ・ユー』を、NE-YO本人とデュエット。NE-YOの最新アルバム『R・E・D』の日本盤ボーナストラックに収録されている。
BENI:何年か前にライヴを観に行って、挨拶をさせていただいたことがあって。でもそのときは、まさかコラボさせていただけるなんて想像もしてなかったので、すごくうれしかったです。時間のない中一緒にスタジオに入って制作できたこと、音楽に対する熱い話を聞けたことはすごくいい経験になったし、めちゃめちゃ感動しました。こちらもぜひ聴いてほしいです。
Q:この冬は話題がてんこ盛りのBENIさんですが、実はすでに『COVERS 3』を考えていたりとか(笑)?
BENI:これで完全燃焼です!しばらく英語の歌ばかり歌っているので、そろそろ日本語の歌が恋しいですね(笑)。今年はこの『COVERS』シリーズで、ボーカリストとしていろいろチャレンジして、いろいろなことを吸収できました。今は、それを踏まえてのオリジナル作品の制作がすごく楽しみです。来年は、また新たなBENIをお届けできる自信があるので、楽しみにしていてください。
(取材・文/榑林史章)
≪BENI 出演情報≫
◆BENI「COVERS 2」リリース記念 SPECIAL EVENT
11月6日@東京・ラゾーナ川崎プラザルーファ広場 グランドステージ
◆「カバーガールズ・スペシャルトーク&ライブ supported by J-WAVE"I A.M."」
11月7日@東京・お台場ヴィーナスフォート・教会広場
◆ BENI学園祭TOUR 2012
11月4日・神奈川県北里大学 第50回北里祭
11月9日・千葉県東邦大学 第51回東邦祭
11月10日・京都大谷大学大学 2012年度紫明祭
11月17日・静岡県 静岡大学 第63回静大祭
◆BENI Premium LIVE 2012 in KOMAGANE
11月18日@長野県 駒ヶ根市文化会館 大ホール
◆BENI Premium LIVE 2012 in SASAYAMA
12月16日@兵庫県 たんば田園交響ホール
※各イベントへの入場方法や開演時間、会場へのアクセスは公式サイトをご参照ください。
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COVERS 2【初回盤 CD+DVD】
BENI
2012/11/07[album]
\3,500(税込)
UPCH-29090
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COVERS 2【通常盤】
BENI
2012/11/07[album]
\2,800(税込)
UPCH-20298