シシド・カフカ
黒のロングヘアーを振り乱しながらドラムを叩く美女ドラマーとして話題のシシド・カフカ。いつも黒の服を着ていたことで、チェコ語でコクマルガラスを意味するカフカと命名された。5月に『デイドリームライダー』で配信シングルデビューした彼女が、9月19日にシングル『愛する覚悟』で待望のCDデビューを果たす。
Q:ドラムを始めたきっかけは何でしたか?
シシド・カフカ:ドラムにホレたのは、小学4年生のとき。テレビの音楽番組でバンドの演奏を見たとき、ボーカル、ギター、ベースは映るのに、ドラムだけ一度も映らなかったんです。その地味さと言うか(笑)、縁の下の力持ち的な立ち位置にすごく感銘を受けて、そのとき「私はプロのドラマーでデビューするんだ!」と決めました。それだけ自分の感性にハマったのだと思いますね。ドンピシャでパーンと(笑)。そのときのトキメキは、今でも覚えています。
Q:実際にドラムを始めたのは中学2年になってからだそうですが。
シシド・カフカ:自分からやりたいと言って始めたバイオリンのおけいこを放り出した経緯があったので、なかなか買ってもらえなくて(笑)。でも中1から中2の2年間アルゼンチンで暮らしたとき、言葉が分からなくて友達もなかなか作れずいつもひとりでいたので、親もそれを見かねて買ってくれたという感じ。初めてエイトビートを叩けたときの興奮ったらなかったですよ。たぶん2〜3時間、エイトビートだけずっと叩いていたと思う。
Q:帰国後すぐバンドを組んで、高校に入ってからはライブハウスに出たりし始めた。内田裕也さんらが毎年開催している「NEW YEARS WORLD ROCK FESTIVAL」にも出演したことがありますよね。
シシド・カフカ:それは大学1年生のときで、THE NEWSというバンドのドラマーとして出ました。
Q:THE NEWSと言えば、イカ天時代からの老舗ガールズバンド!
シシド・カフカ:はい。あるライブハウスの店長さんがTHE NEWSのマネージャーで、声をかけていただきました。THE NEWSのメンバーには条件があって、女性であることと身長が170センチ以上であること。それで私を見た瞬間キター!と思ったらしくて(笑)。大大先輩達とやらせていただいて、教わることも多かったし、刺激もたくさんもらいましたね。
Q:「ミニスカ美女ドラマー現る!」と噂されたのも、その頃ですか?
シシド・カフカ:そのフレーズはどうかと思いますけど(笑)。たぶんそれは、高校生のときだと思います。学生服のスカートでローファーを履いたまま、いろんなところに行って叩いて回っていたので(笑)。
Q:そして、UVERworldのプロデューサーである平出悟さんと、THE HIGH-LOWSの大島賢治さんと出会い、ドラムボーカルとしてソロデビューすることになった。ずっとドラマーとしてやって来て、歌うことに抵抗はありませんでしたか?
シシド・カフカ:歌は好きでしたけど、センターで歌いたいと思ったことはなくて。でも平出さんと大島さんに出会ったとき、すごく面白いことができそうだ!と思ったんです。それに初めてのステージでドラムを叩きながら声を出したとき、何かすごくしっくり来るものを感じて。これだな!って。演奏はボロボロでしたけど、スタッフもみんな感じるものがあったらしく、このスタイルで行こうとなりました。
Q:CDデビュー曲『愛する覚悟』の歌詞は、ご自分で作詞。ポップなロックサウンドに乗せて、女の子の一途な恋心を歌ったものになりましたね。
シシド・カフカ:ひとりの男性に対して向き合う姿勢として書いていますが、もともとは愛する人との歌ではなかったんです。人と人とか会社と人、国と人といった、すごく大きな視点での愛の覚悟を歌っていて。それをどんどんシンプルにして行って、こういう歌詞になりました。ここに着地するまで、実は20〜30回書き直したんです。ちゃんと覚悟を持って、その都度選択しているか?という問いかけでもありますね。そんな深いところまで聴いて、感じていただけたらうれしいです。
Q:テレビやライブでもすでに歌っていますが、リスナーからはどんな反応ですか?
シシド・カフカ:スタッフの中には歌詞を読んで「こんな女は嫌だ」って言う方もいるんですけど(笑)、ファンの方からは「すごくかわいらしい曲ですね」と言ってくださる反応が多いです。いろんな面を持った歌なので、そうやっていろんな風に聴いてもらえるのはいいなと思います。歌詞を書いて思うのは、「これってこうなんだよ」とか、私が人に教えられるものってひとつもないということ。感じ方は人それぞれで、絶対というものはないし。だから私の歌は、ひとつの提示です。でも「そういう捉え方もあるんだな〜」と思ってもらうだけで、どこか違うところに広がって行くこともあるし。そういう風に聴いてもらえたらうれしいですね。
Q:カフカさんを見てドラムを始める女の子が増えるかもしれないですね!
シシド・カフカ:そうなったらどうしましょう(笑)。でもうれしいです。アニメ『けいおん』や、香椎由宇さんが出演した映画『リンダリンダリンダ』でバンドを始めた女の子も多いと聞くし、私もそんなきっかけのひとつになれたらすごいことだなって思います。
Q:では、今の夢や目標は?
シシド・カフカ:ロッカーである限り目指すは日本武道館だ!というのもあるし、日本だけに留まる理由もないと思っています。やりたいことは、大きくてざっくりしていますね(笑)。
Q:ちなみに、よく見るサイトはありますか?
シシド・カフカ:歌詞を見れるサイト。人気の歌詞のランキングが出るので、今みんなはどういう歌詞を好んでいるのか?と思って読んだり。あと山口百恵さんが大好きなので、百恵さんとか昭和歌謡の歌詞を読んで楽しんだりとか。
Q:山口百恵さんを好きになったきっかけは何だったのですか?
シシド・カフカ: 3年ほど前、丸山明宏(美輪明宏)さんの『メケメケ』というを歌う機会があって、歌ったらちょっと自分的に面白かったんです。それで、そう言えば昭和歌謡ってちゃんと聴いたことがなかったと思って、いろいろ聴いて行って。山口百恵さんを聴いたときは、声の深さと表現力に「ハッ」とさせられました。調べたら女性としても素晴らしくて、こういう女性になりたいと憧れるようになりましたね。
Q:じゃあカフカさんの歌詞には、昭和歌謡の影響も?
シシド・カフカ:受けていますよ。でももともと私、言葉のチョイスが古いって言われるんですよ。『愛する覚悟』の歌詞にも「ナイスな提案」って出て来るし…昭和テイストが肌に合うみたいです(笑)。
≪イベント出演情報≫
9月20日(木)New days Vol.31代官山LOOP10月6日(土)FM SENDAI 30th Anniversary”MEGA★ROCKS2012”
10月7日(日)ラフォーレミュージアム LAFORET FASHION WEEK
10月14日(日)FM802 MINAMIWHEEL2012
10月21日(土)水平線の花火と音楽3
※会場や出演時間など詳細は公式サイトを参照
-
愛する覚悟【初回限定盤】特典DVD付き
シシド・カフカ
2012/09/19[single]
\1,600(税込)
TECI-280
インペリアルレコード
-
愛する覚悟【通常盤】
シシド・カフカ
2012/09/19[single]
\1,200(税込)
TECI-281
インペリアルレコード