ammoflight
2作目となるシングル『夏色ドット』はきらめく季節をカラフルに彩る、まさしく夏色なデートソング! 一聴しただけで心が躍る、この究極のポップチューンはおそらくアンモフライトというバンドの可能性をもさらに広げる1曲となったに違いない。熱い想いとチャレンジが詰め込まれた今作について、デビューから約半年を過ごした実感とともにボーカル&ギターの津久井恒仁に語ってもらった。
Q:今回の『夏色ドット』、かなりポップに振り切れた作品に仕上がりましたね。
津久井:ありがとうございます。こういう世界観もすごく好きですし、目指すところでもあったんですよ。ただ、自分が作ってきた音楽の歴史を振り返ると、今までは自分の殻をなかなかぶち壊せないところもあって。いい意味でそれを打ち砕いてくれる作品になったと思いますね。
Q:作詞をプロデューサーのシライシ紗トリさんが手がけられているのが意外でもあり、新しい試みだなと思いました。
津久井:実はこれ、もともと僕らの曲としてあったものなんですよ。それを夏向きの曲にしようということで紗トリさんと一緒にブラッシュアップしていったんです。その作業の中で最終的に紗トリさんのポップに振り切った歌詞でいこうということになって。最初に僕が書いていた詞はちょっと暗めな、自己と向き合ってる歌詞だったので紗トリさんの歌詞を見たときには“おお!?”と(笑)。
Q:目から鱗だったでしょう、それは(笑)。
津久井:ホント歌いながらどんどん新しい自分を見つけていく感覚でした。僕にないものを紗トリさんが呈示してくださったおかげで今までの自分ではない自分に出会えたというか、これだけ素直な歌詞を歌えたことで、もしかしたら僕にもそういう面が残っていたのかもしれないと思えたり(笑)。自分の曲がこんなふうに振り切れるんだと知れたのもすごく自信になりました。
Q:いい経験をされたんですね。
津久井:はい。ちゃんと自分のものにできるまでちょっと時間はかかりましたけど、そのぶん思い入れも大きいし気に入ってます。
Q:カップリングの『スーパーステップ』は対照的にロック色の濃いナンバーで。
津久井:今まで自分たちが積み上げてきたものという意味では、やっぱりこういうタイプの曲のほうが自然にパッと出てくるんです。
Q:イントロからしてめちゃくちゃカッコいい。これもうハードロックですよね。
津久井:あはははは! ギターの(久保田)庸友くんがズバッとキメてくれました。これも実はもともと作ってあった曲なんですよ。アニメ「ファイ・ブレイン 〜神のパズル」のエンディングテーマというお話をいただいて、もう少しアニメの世界観に寄せて歌詞を書き直したり、音もさらに足したりして今の形になったんですけど。
Q:アニメの世界観に寄せるという歌詞の書き方はいかがでしたか。
津久井:どちらにも行き過ぎないようにしたいなと。自分を主張し過ぎてもいけないだろうけど、完全にアニメの世界だけになるのも違う。実際にアニメを観ながら何がテーマなのかを考えて、“自分に置き換えたらどうなるだろう”って想像しながら書いていったんです。
Q:そのテーマというのは?
津久井:主人公の男の子はかなり強気で周りが見えないタイプなんですけど、その力に引っ張られながら周囲のキャラクターたちは主人公を支えて、みんなで未来に進んでいくっていう。それを僕の立場で考えたときに、自分を支えてくれてる人たちとの絆ってすごく大事だなと思ったんです。メンバーもそうだし、チーム・アンモフライトとして応援してくださってるスタッフもそう、大勢の方々に僕も支えられてるんだなって。なので、そのことを歌いたいなと。
Q:歌詞にある“幸せな未来”は津久井さんにとってどんな未来ですか。
津久井:いいチームで音楽を続けられること、かな。正直な話、趣味で音楽をやるつもりは全然ないんです。どうせやるなら、いろんな人に聴いてもらいたいし、ずっと第一線で活躍できる人間でありたい。どんどん大きなところに出て行きたいし、見たことのない風景もまだまだたくさんあるはずなので、そこに向かっていきたいなと。
Q:その道のりが“僕史上 最高の 旅を続けよう”。
津久井:そう思ってます。まだまだ始まったばっかりの旅ですけど。
Q:3曲目の『「REC」』は、ずばり4人の日常を切り取ったものですか。
津久井:そうです、そうです。小田原から東京まで車でレコーディングしに行って、また帰ってくるっていう。まさにある一日の風景。
Q:肩の力が抜けたサウンドがすごく気持ちいいです。
津久井:1曲目、2曲目が決まった段階で、3曲目はどうしようかっていう話をしていて。2曲ともモリモリした(笑)内容の濃く詰まった曲なので、ちょっとリラックスしたものがあってもいいんじゃないかと。アコースティックなリゾート感といいますか、ユルっとした曲が1曲ほしいなと思って作ったんです。“アンモハウス”っていう僕らの秘密基地が小田原にあるんですけど、そこで僕がギターを弾きながらホワッと(笑)、小一時間くらいでできたんですよ。
Q:これこそ自然体で生まれてきた曲。
津久井:今まで書いてきた曲の中でいちばん自然かもしれないです。どうしてもどんどん力を込めてしまうタイプなので、こういう形で曲作りを進められて、いいストレス解消になりましたし、それを聴いてもらって“いい曲だね”って言っていただけるのはすごくうれしいですね。
Q:要所要所に遊び心が散りばめられてるのも楽しくて。最初の目覚ましの音とかね。
津久井:これ、アンモハウスにある目覚まし時計の音を録ったんですよ。あと、(葛西)一茂くんの“ねぇ、腹減んない?”って台詞とか(笑)。
Q:ちなみに回転寿司はよく行かれるんですか?
津久井:行きますねぇ。ホント歌詞のまんまですけど、なかなか決められらないんですよ。なんでもいいよって言うクセに“じゃ、ラーメン食べよう”“いや、ラーメンはちょっと……”みたいな(笑)。回転寿司だったら好きなものを好きなだけ食べられるじゃないですか。今の回転寿司ってお寿司だけじゃなく蕎麦とかうどんとか、選択肢がめちゃくちゃ広いんですよ。それでいて胃にもたれないし(笑)。
Q:さて、デビューして2枚目のシングルですが、改めて思うことなどありますか。
津久井:自分が考えていた以上に日本中に支えてくれてる人がいるんだなって実感してますね。特に今はキャンペーンの真っ最中だということもあって全国各地でチーム・アンモフライトの方たちと出会えて。ここにも応援してくれる人たちがいるんだって思えるのがすごく心強いです。以前までだったら、自分ひとりで背負い込んでいっぱいいっぱいになってたけど、今はそれを力に変えていける気がしてて。だからこそ目の前にあるひとつ一つのことにちゃんと向き合っていきたいし、僕らに関わってくださる方みんなの期待に応えられるようにいろんなことを勉強して、いい音楽を作りたい。大変なことも多いけど、今とても充実してます。
Q:9月24日には渋谷CLUB QUATROでワンマンライヴも。
津久井:はい! 過去最大規模のワンマンなので、挑戦でもありますけど、やっぱり来てくださる方と一緒に楽しみたいです。夏は終わっちゃってるかもしれないけど、この日だけはもう一度、2012年の夏を呼び起こせるような熱いライヴにしたいなと思ってますので、ぜひ遊びにきてください!
【取材・文/本間夕子】
-
夏色ドット[CD+DVD]
ammoflight
2012/08/22[single]
\1,600(税込み)
VIZL-484
ビクターエンタテインメント
-
夏色ドット[CD]
ammoflight
2012/08/22[single]
\1,000(税込み)
VICL-36716
ビクターエンタテインメント