Arnold Schwarzenegger

アーノルド・シュワルツェネッガー

INTERVIEW

アーノルドのシュワルツェネッガー“完全復活”作『ラストスタンド』の公開を祝して、3週ブチ抜きで掲載するインタビュー第2弾ゲストは、そりゃもちろん、主演のシュワルツェネッガーだな! 久々の主演の感想や初老の保安官役の印象、韓国のキム・ジウン監督との共同作業というマジメな話題を経て、離婚などスッタモンダあったプライベートのことまで、わざわざロサンゼルスにまで行って元カリフォルニア州知事に聞いてやったぜ!

とても親切で、

『エクスペンダブルズ』の共演者は

スタローンには感謝している

Q:主演は10年ぶりですか! 今回、味のある老保安官役で主役を張った気分はいかがで?

 

例の『エクスペンダブルズ』に先に出演できたことは、とても幸運だったな。いきなり3か月間ものあいだ、主役を演じ続けるのではなく、チョイ役でセットの雰囲気を体験できたからね。主役じゃないから責任は軽く、僕は8~10人いるメインキャストの一人に過ぎなかった。『エクスペンダブルズ』の共演者はとても親切で、スタローンには感謝している。

 

Q:今回のキャラクター、とてもソフトな人柄ですね! 人生を背負っていて、泣けますな。

 

僕が演じるキャラクターは引退を目前にした男だ。決して若くない、自分が誰にも期待されていないことを知っている。FBIも部下も、彼に期待をしていない。しかし、彼は自分が信じるもののために、立ち上がらざるを得ない。これまでのキャリアで、彼はずっとそうした。ロサンゼルスの麻薬捜査班にいたときもそうだった。当時、銃撃戦で怪我をして、この国境の街にやってきたわけだが、だからといって、自分の主義を変えるわけにはいかない。だから、すべてのエネルギーとスキルを用いて、悪漢を阻止しようとするわけだな。

 

今後の活躍に期待をしているよ。

キム・ジウンとは、またコラボしたいね

Q:ところで、韓国のキム・ジウン監督との仕事はいかがで? 何か衝突などありましたか?

 

素晴らしい才能があって、映像派だ。しかも、情熱に満ちている。彼の英語はそれほど上手じゃないので、通訳が必要だったけれど、日常会話はまったく問題なかった。それでも通訳を連れてきた理由は、自分の演出を事細かに説明するためだったようだ。だが、撮影開始から一週間ほどたてば、僕は彼の言いたいことが通訳なしでわかるようになった。身振り手振りを加えて話すと。スタントについて説明する際は、自らジャンプして、転がって、倒れてみせる。まあ、そのせいで、彼はしょっちゅう体をぶつけていたわけだがね(笑)。

 

Q:ハリウッド映画のシステムの中に、自国や自分のセンスを入れていて、相当すごいです。

 

とにかく彼は最高で、今後、いつでも仕事をしたいと思う。それに彼が素晴らしい理由は、コラボレーションを尊重することだ。外国人監督がハリウッドで映画を撮る時、それまでにどれだけ多くの賞を獲っていたとか、自国でどれほど有名だったかなど関係ない。どんな監督も、アメリカ的な映画作りが求められる。アメリカの観客はテンポが早い映画に慣れているからシーンは短く、音楽はわかりやすくしなければいけない。彼は、そのアメリカ的映画のスタイルをきちんと取り入れたばかりか、アメリカのクルーとの共同作業も見事にこなした。今後の活躍に期待をしているよ。キム・ジウンとは、またコラボしたいね。

 

今では子供が4人いて、

いや、実際には5人だが(笑)。

人生はサイコーだな!

Q:演じる主人公は引退間近の保安官で。すべてを辞め、リラックスしたいと思ったことは?

 

仕事をしている時、もっともリラックスできる。だから6時間も睡眠を取って目を覚ますと、自己嫌悪に陥る。ベッドで時間を無駄にしてしまった、とね。すぐにベッドから飛び出して、何かを始めることにする。仕事をしている時がもっとも幸せで、責任を負うことも大好きだ。だからリタイアという言葉は、頭をよぎったことすらない。好きな仕事ができているのなら、どうして辞める必要がある? リラックスして、一体何をすればいい(笑)。

 

Q:最近離婚しましたよね! バッシングもありましたが、どういう生活を送っています?

 

僕は、常に人生の楽しみ方を心得ているわけだな。思いっきり仕事をして、思いっきり遊ぶ。車やバイクには、さまざまな遊び道具や着替えを載せている。いつでもどこにいけるようにね。それに、今では子供が4人いて、いや、実際には5人だが(笑)。子供は喜びを与えてくれる。これ以上の人生は望みようがないほどだ。素晴らしい時間を過ごしている。

 

Q:どうも吹っ切れたようですな! 元気じゃなくちゃ、シュワちゃんではないですから!

 

僕は現在、離婚した状況にあるが、それでも元妻とは良い関係を維持していて、いまでも毎日のように電話している。子育てを一緒にやっているよ。このような状況でも、子育てと元妻との関係はとても上手くいっている。いまはエネルギーに満ちていて、情熱を注ぐことがたくさんある。それに、支援してくれる友達が、政界にも、ビジネス界にもたくさんいる。素晴らしい毎日を過ごしているよ。この調子で、やっていければと思っているよ。

 

■取材・構成/鴇田 崇(OFFICE NIAGARA)

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