インタビュー


興収21億円を記録した、大人気シリーズの劇場版第2弾『ライアーゲーム -再生-』! 松田翔太演じる元詐欺師の天才心理学者・秋山深一を主人公に、復活を遂げたライアーゲーム事務局の招待を受けた20名のプレイヤーが、総額20億円を賭けて究極の“イス取りゲーム”に挑戦する。“ガヤ連合”代表格としてゲームを盛り上げた“ヤンジャン”こと嶋タカヒロ役の池田鉄洋、体育教師・村田テツヤ役の前田健に、発売後ゆえの解禁ネタを直撃!

■ あ、“ガヤ連合”だ。これでヤルことは決まったな、と(笑)。リアクションと顔芸です


Q:今作は手に汗握る心理戦、頭脳戦に興奮する一作でした。参加した感想はいかがですか?

前田: 最初、それこそポーカーフェイスでゲームに参加して、そういう演技を期待していました。でも最後のほうまで残る人じゃないことと、ゲームの勝敗には関わってくるけれど、ストーリーには関わってこないことを知って、役柄のイメージがほぼ分かりました(笑)。


池田: ガヤ連合? あ、やることは決まったって(笑)。リアクションと顔芸です。


前田: ただ、群像劇を盛り上げる役割であることは理解したので、たとえば見切れている時の表情、引いた画の立ち姿など、そういったシーンでちょっとずつ貢献する必要があるだろうから、気を抜かないようにしようと思いました。仮に「やりすぎです!」って言われても、「はい、わかりました!」って言って、20%はオーバーに演技しちゃうみたいな(笑)。


池田: ライアーゲームは名キャラクター、キノコことフクナガを代表するように、キャラを濃く設定してちょうどいい、というイメージがありますよね。シリーズを観てきた方は分かると思いますが、俳優同士の戦いの場でもあるわけですよ。だから衣装合わせの時から鼻息が荒くなってしまいましたね。恐ろしい現場です!


前田: 俳優のセンスが問われる作品です。怖いですね(笑)。余計なことばかりやるなって思われたら、もう使われない。僕は右も左も分からないので、大人しくしていましたが(笑)。


Q:特に今作のガヤ連合は重要な役割を担っていましたね。演技は難しかったと思いますが。

前田: そうですね。国を築き上げる、リードするカリスマ性はなくても、名もない民がうねりを作り出すことはあり得る、ということをガヤの我々は念頭に置いて演じていました。


池田: ゲームの進行を説明するセリフは難解でした。「今メダルが何個ある?」とか、台本を読んでいても混乱するので、言葉だけではなく焦りや混乱の表情など、すべてを総動員して、その時の状況をしっかりと伝えていきました。ガヤ連合同士でダマしている時なんか、「今どっちだっけ、敵?味方?」みたいな状況に(笑)。全員で集まって状況の確認作業を何回かしましたね。

■ 監禁状態が続いていた上に、ライアーゲームに参加して、まるで気分は“カイジ”(笑)


Q:また、今作では元詐欺師の天才心理学者・秋山深一が、復讐に遭う展開も見ものですね!

前田: 秋山はすごく頭がいい人という設定で、何か目論見があってすべての行動をしていますよね。だからポーカーフェイスの裏側はお客さんには見えなくて、松田君本人としても複雑な演技をしていると思います。僕たちは秋山に振り回されていればよかったので、表情豊かに素直に嘆いて、驚けばOKでした。日本人って欧米の方々よりも、表情がポーカーフェイスっぽく見えるみたいなので、ライアーゲームは日本のエンターテインメントとして面白いと思いました。それに、キリッとしたお顔が映える、松田さんは適役でしょう。


池田: 秋山は無敵だとわかってるのに、今回ばかりは……なんて思ってしまうほどの強敵と裏切りですからね。翔太君演ずる秋山の美しいポーカーフェイスが状況によって、とても悲しく見えたり、内心ほくそ笑んでいるようにも見える。ミステリアスな秋山の存在で、ライアーゲームの謎と面白さが深まりますね。


Q:話、変わりますが、撮影がないオフの時に皆でパチンコしていたという話は本当ですか?

前田: ええ。ただ、皆バラバラに同じパチンコ屋さんに遊びに行っていただけで、一緒に行っていたわけじゃないですよ。今回のロケ地にはほかに娯楽が何もなかっただけなので。


池田: そこに行くしかなかった(笑)。夜遅くまでの撮影で、帰ってからはホテルに監禁状態。現場に行ってもライアーゲームに参加。オフの日はパチンコ屋で、まるで気分は“カイジ”ですよ(笑)。いろいろな意味で、確かにストイックな現場でした。

■ 出演が怖かったー(笑)。でも面白い、俳優同士の化学反応に注目してください!


Q:最後になりますが、このシリーズの魅力、人気を維持している秘密ってナンでしょうか?

池田: 億単位の金が手に入るかもしれない、億単位の借金を背負うかもしれない、そんな状況に置かれた人間たちの行動を、かなりのクセモノ俳優陣が全力で演じる。それを松山(博昭)監督が膨大な撮影量と編集テクニックでハイテンションにして、観客の心拍数をどんどん上げていく。ライア−ゲームを見るのって、“快感”なんですよね。


前田: 観る側の人にとっては、日常の鬱憤が張れるかどうかは分からないですが、非日常的な世界に一気に誘ってくれる作品になったと僕は思います。その非現実感にどっぷりと浸かって、それでも何回でも味わえる緻密なゲーム性――これが完璧です。さて、家に帰ってもう1回ライアーゲームを観ようって楽しみは、他の作品にはないかも。面白いです!


池田: 俳優目線の話になってしまいますが、こんなに“欲望むきだし”な演技ができる作品はなかなかないと思うんですね。俳優同士の“欲望むき出し”の演技バトルが、見ていても気持ちいい。そこが人気のひとつだと思います。演じている側は大変なんですけどね。「そこまでやられたら、俺はもっとやらないと……」みたいな。だから出演が怖かったー(笑)。俳優同士の化学反応に注目してください!


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■取材・構成・撮影/鴇田 崇(OFFICE NIAGARA)

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