インタビュー


“映画化は不可能でしょ”と言われた、全国TOHOシネマズの幕間上映でおなじみの「紙兎ロペ」がまさかの長編映画化! そして祝DVD化! シュールでゆる~い会話が心地良い独特の世界観のなか、夏休み最後の一日=ラスイチを満喫しようと奮闘する紙兎“ロペ”と紙リス“アキラ先輩”の珍道中を描くギャグ・アニメーション。ファン感涙の本作にアキラ姉役として声優参加した篠田麻里子(AKB48)さんが、たっぷりと魅力を語ってくれた!

■村上ショージとの共演が最大の挑戦!? 過去のどのキャラクターよりも人間味が出た


Q:いよいよ待望のパッケージ化ですね! この作品のどういうところが好きでしょうか?

アニメだけど大人の方も楽しめる、クスっと笑えるシュールさが魅力だと思います。セリフは割と単調ですが、ところどころに笑いもあって元気になれる作品です。

Q:長編になってもシュールでゆるい世界観は健在で、観たことがない人も楽しめますね!

短編を楽しんでいた方も、くすくす笑える箇所がたくさんあるので、楽しめると思います。ロペを知らなかった方や、大人の方でも楽しんでもらえると思います。今まで、声は監督さんがやっていたんですが、今回は豪華なキャストもいるので、声も楽しめると思います!

Q:紙兎“ロペ”と紙リス“アキラ先輩”の関係性を考えた時、篠田さんはどっちのタイプ?

アキラ先輩のほうだと思います。アキラ先輩はおもしろいですよね。威張っているけどちょっとバカなところがかわいらしいです。

Q:ところでAKB48のメンバーの中に、篠田さんにとって“ロペ”のような後輩はいますか?

小森美果ちゃん!この作品はちゃんと会話になっていますけど、小森ちゃんは天然で話していても会話にならいので、こんな感じのシュールさがあると思います。

■ 声優の仕事は難しいです――ただ、表情がバレないという意味では楽です(笑)


Q:さて、声の演技についてですが、監督によるアドバイスやリクエストなどありましたか?

「好きにやってください」と言われたんですが、お姉さんの役なので「自分に弟がいるつもりになって、しつけるつもりでやってください」とは言われました。声優はやったことがなかったので、実際にやってみると自分が思っているよりも強弱がなく聞こえることに気づいて、一度録ったものを聞き直したりしながらやりました。

Q:なるほど! 努力と工夫のかいがあって、とても自然でした! 難しかったシーンは?

後半の「待てーーーっ!」っていうシーンでは、一人で収録していたのもあって劇中での追いかける距離感がつかめなくて、棒読みになってしまったので何回もやりなおしました。

Q:実写の吹替え経験もありますよね? アニメと実写吹替えを比べて違いはありました?

この作品はアニメだけどアニメっぽくないので、自分の素の声でやれたのでそういう意味ではやりやすかったです。吹き替えのほうは自分の声なんだけど女優さんのイメージもくずさないように、意識して作った部分もありました。実写の吹き替えは、話すのが早いし、作品自体の言語の違いもありますし、むずかしかったですね。

Q:そういう差も踏まえてですが、声優の仕事の面白い部分、難しい部分はどこでしょうか?

声だけで表現することや、声でキャラクターのイメージを創れるというのは楽しい部分なんですが、同時に自分でイメージしているキャラクターに声を近づけるのはむずかしいです。あとは、タイミングとか秒数に入れこむこと、自分のペースでしゃべれないのはむずかしいです。ただ、どんな顔をしていてもいいのは楽ですよね(笑)。

Q:また、短編に続いて演じていますが、自分で成長したなって感じる部分などありますか?

はじめて声優をやらせて頂いたときよりは、お姉ちゃん役のキャラクターをつかめていたのでやりやすくなりました。それでも声優という仕事は、私が自分の声にコンプレックスを感じているのもあって、自分の声を改めて聞くという意味も含めてむずかしいです。

■ “お姉ちゃん”に名前を付けるなら“上からマリコ”!! 年末ですが、楽しんで!!


Q:本作のストーリーのように、篠田さんの夏休みのラスイチの過ごし方を知りたいです!

私も、宿題は溜めて最終日にやるほうでした。そして、夜にはあきらめていました(笑)。どうせ終わらないじゃないですか!?夜にはあきらめて、次の日は先生に怒られる前提で学校に行きました(笑)。それまでたくさん遊んでいたので、その反省もしながら、「しかたないか」と。毎年そんな感じでした。

Q:たいていの人はそういうオチですよ(笑)! 夏休みの思い出は、たくさんありますか?

暗くなるまで虫をとったり海に行ったり山に行ったりしていました。いまの子たちは、家族旅行とか行ったりするんでしょうけど、むかしの小学生みたいな遊びをしていました。

Q:そういえば今回は“お姉ちゃん”という役名でしたけれど、仮に名前を付けるとしたら?

上からマリコにしときます(笑)。上からな感じのお姉さんだし、単純に「マリコ」っていう名前も合うと思います!

Q:最後になりますが、本作を楽しみに待っているファンの皆さんへメッセージをどうぞ!

劇場に来れなかった方、また劇場でご覧頂いた方にも是非、お家でロペワールドを堪能して頂ければと思います。個人的なおすすめポイントは、この作品は背景がとても凝っているのでそこに隠されている小ネタも是非チェックしてみて下さい。年末でみなさんお忙しいかと思いますが、ロペをご覧頂き、ゆる~い会話に和んで頂ければと思います。ぜひ見てくださいね!

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■取材・構成・撮影/鴇田 崇(OFFICE NIAGARA)

© 道尾秀介・講談社/2012「カラスの親指」フィルムパートナーズ